(更新日2020年6月30日)
唐突なタイトルで失礼いたしました。汗。
今日は前撮りやフォトウェディングで撮影した写真の納品についての大切なお話をさせてください。
撮影した写真はこういう流れで精査されます
私は、撮影した1000枚を超える膨大な数の写真を1枚1枚精査して、かけがえのない写真、10年後20年後に見返した時に、人生が豊かになるな、と思ったものを残し、それらの写真を色調整します。
その後必要に応じて、フォトショップで修正を加えたりします。
撮影したまんまの写真はこんな感じ。
(画角がずれてる、青白い、人が邪魔だな、、、突っ込みどころ満載)
↓
こういう風に直します。
↓
そうやって仕上がった渾身の写真のみを、デジタルデータで納品しています。
納品と同時に、アルバムやフォトプリントなど、紙モノへの印刷を強くおすすめしています。
また、実際にアメリカで一番クオリティの高いフォトラボ「Miller’s Professional Imaging」と提携して、アルバムなどのプリント商品もご案内させていただいています。
しかし、たまにお客様から「加工しなくていいので、撮ったすべてのデータをください」と言われることがあります。
あ゛?(イラッ)
うそうそ。冗談です。笑。
私も同じように思うので。
だって1枚たりとも無駄な写真なんてないですよね? 自分たちが写っている写真なんだもの。
でも私は「撮影全カット納品」について、こういう風に思っています。
撮ったままのデータを渡すことは失礼な行為です(断言)
プロのフォトグラファーが撮ったままのデータを丸ごとお渡しするというのは、お客様に対してとても失礼な行為です。
例えていうならば、フランス料理のシェフが、丹精込めて作った極上の一品。
その一品を作る過程で、生肉を切り落としたり、野菜の皮をむいたりしますよね?
そんな生肉の切れ端や野菜のクズを、極上の一品の上に盛りつけて出すような感じです。
撮った瞬間の写真は、まだ材料でしかないので、極上の一品には程遠い。
そこから一枚一枚精査されて、まばたき途中で半目だったり、ぶれていたりする写真を取り除き、時間をかけて丁寧に編集作業をして仕上がった写真だけを納品する。それがプロの仕事だと思います。
撮ったままのデータを納品したところで、Rawフォーマットというファイル形式になっているため、特別なソフトを使わなければ編集作業に移ることすらできません。また編集することができたとしても、私が撮影した写真を、スマホなどの適当な加工フィルターなどでガンガン加工してほしくないです。。。涙。
なので、撮ったままのデータはお渡しできません。
結婚写真はまさに「安かろう悪かろう」
「格安 海外フォトウェディング」などでグーグル検索すると、$500ぽっきりフォトツアーなど、格安撮影プランが検索上位にあがってくると思います。
当たり前ですが、カメラ好き留学生や趣味で撮っている人が、撮影を担当しています。
$500ぽっきりの撮影で生計は立てられないので、もちろんアルバイト感覚です。
きっとウェディングフォトにも、ましてや撮影するカップルにも興味はないでしょう。
明るすぎたり暗すぎたりブレている写真をまるごとデータでもらったところで、そこから料理するのはあなたです。
適当にスナップフォトを撮られるくらいなら、私だったら、その$500を使って、超高級自撮り棒と、三脚を買って、自分たちで撮ります。
そっちのほうが、ずっとか良い経験になる。
経験にお金を使いましょう
人間は、思い出す時に幸せを感じるいきもの。
ニューヨークという、混沌としたドラマ渦巻く大都会でのブライダルフォト。
安心できる腕のいいフォトグラファーに撮ってもらうと、自分がそのドラマの主人公になれるんです。
鏡で見てるいつもの自分よりも、めっちゃ盛れてるんです。
その写真を見ているだけで、幸せな気分になるんです。
経験にはお金を惜しまず、
何世代にも渡って語り継がれる最高の1枚を残してもらいましょう。